労働保険年度更新の注意点(出向者の取扱い)

年度更新の際、出向者はどのような取扱いになるのでしょうか。
労災保険と雇用保険では取扱いが異なりますので注意が必要です。

※出向元と出向先、自社がどちらになるかを当てはめてご確認ください。

1.労災保険
 →出向先の賃金総額に含めて算定し申告します(出向元の賃金総額から除きます)。
  出向者は出向先で指揮監督を受けて業務に従事するため、労災保険は出向先で加入します。
  年度更新の賃金集計にあたり、
  自社が出向元の場合、出向先へ出向者の賃金額を通知します。
  反対に自社が出向先の場合、出向元から出向者の賃金額を教えてもらう必要があります。

2.雇用保険
 →賃金が支払われる会社の賃金総額に含めて算定し申告します。
  出向元と出向先双方から賃金が支払われている場合は、
  主たる賃金を受ける会社で被保険者となり、当該会社の賃金総額に含めて算定します。

出向には、出向元に籍を置いたまま出向先と雇用契約を結ぶ「在籍出向」と
出向元との雇用契約を終了し出向先で雇用契約を結ぶ「転籍出向」等がありますが、
出向形態が分からない場合もあるかと思いますので、その場合は上記取扱いにてご確認ください。

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