子会社の社長の監視体制を怠らない 2025 8/19 教育・指導 組織づくり 2025年8月19日なぜか多い子会社の社長の不正私は25年のキャリアのなかで、子会社の社長の 不正に、少なくない回数遭遇してきました。不正というのは、金銭の横領・リベート、背任行為、セクハラ行為が中心です。帳簿の改ざんもありました。数年間、裁判で争ったこともあります。精神的・金銭的に、親会社にも相当な影響がありました。子会社の社長はサラリーマン多くの子会社の社長は、サラリーマン社長です。オーナーではありません。たとえば、親会社の部長・執行役員あたりを、子会社の代表取締役にするケースが多いです。または、子会社の代表候補として採用してくるケースもあります。いずれにしても、雇われ感覚です。その子会社の社長が業績責任をとる場合、子会社の社長を降ろされて親会社に戻るか、とっとと辞めるくらいです。その程度の責任です。一方で、権限の方は絶大で、子会社では社長ですから、会社の王様です。すべて自分で決めることができます。ハンコも持たせている会社もあります。海外に子会社を持つ中小企業で痛い目にあった会社も多いです。現地法人に日本から行かせた人物が、現地の悪い人たちと癒着、仕事はいいかげん、女性問題でトラブルを起こして大事になるのです。為替先物取引をこっそりとやって数億円の損失を出した「社長」もいました。子会社の社長はだんだんと勘違いしてくる責任と権限があっていないと、つまり、責任<権限 となると、「無責任」が発生します。だんだんと自分は実力があるように思え、かつ、立ち位置を錯覚していきます。小さな責任・大きな権限、いいとこ取りをはじめます。それで、ちょっとくらいいいではないか、がエスカレートし、自己勝手な「私心」が生まれてきます。その結果、お金、女性、名誉にからんでやってはいけないことをやってしまいます。子会社の社長を監視監督する仕組みを!多くの不正は、任せきり、監視監督をしていない企業で起こりました。これは子会社の社長でなくても、常務、専務、営業担当部長など、接待交際費、ゴルフ、出張、好きなようにノーチェックでやらせていると不正が起こるものです。子会社の社長といえども、一社員ととらえて、監視監督、レポーティングの仕組み、抜き打ち監査などをやらなければなりません。この点、中小企業は極めて弱いです。私のクライアントの中小企業も、M&A仲介会社や銀行から、会社を買いませんか?と言われることが増えています。私が懸念するのは、中小企業には子会社の社長ができる人材はいないことです。親会社(買主企業)は、その管理職クラスにやらせると言われますが、いつも怖い、怖いと思ってしまいます。しかしながら、私は人事政策上、ホールディングス体制で子会社を複数つくり、グループ内に社長・副社長をつくっていくのは望ましいと思っています。地位が人をつくる、社員の士気、経営人材・後継人材を育てるには極めて有効だからです。チェック体制の問題です。 教育・指導 組織づくり