30歳(未経験)の初任給にこだわろう 2024 11/14 募集・採用 評価・給与 2024年11月13日2024年11月14日 20代の応募がほとんどありません せっかく若い人を採用しても続かない。欠員補充で募集しても応募すらない。いま、若年者の採用に、大手から中小、そして役所までも苦戦している。特に、中小・零細企業となると、応募の気配すらなく、応募があったとしても40代後半から50代の人ばかりだ。 3K職場の若年労働力は外国人という傾向が加速する A病院は田舎にある。若い人はほとんど都会に出ていく。看護師、看護補助、介護士などは若い外国人だらけだ。この病院は医者も不足している。特にリスクの高い診療科の医師は常に不足している。なり手がいない。 B社は、暑い、寒い、汚い、の職場で構成される製造業だ。過酷な工程ほど外国人比率が高い。A病院・B社ともに体力のいる職場で、若い人でないと勤まりにくいという。そうなると、日本人ではなく、若い外国人の比重がますます高まっていく。 現在、外国人を採用していない3K事業の会社も、仕事はヤマのようにあるが、人が足りない。社長から、「先生、外国人を入れていこうと思うのですが・・」という相談が相次いでいるのだ。 でも、若い日本人が欲しいのです このような状況なので、若い人が原則採れない会社は、定年延長が視野に入る。すでに、建設業、医療・介護、田舎の製造業などは、定年延長は実施済みである。今後、それ以外の会社にも定年延長が広がりそうな予感である。いわゆる60代の士気の低下があると会社が成り立っていかないという社長の危機感がある。 しかし、ジジババだけでは会社は存続できない。若い人が必要なのだ。だからリクルート・indeed、マイナビ、ビズリーチにたっぷりお金を払い、人材紹介会社にたっぷりお金を払ってでも、若手を採りに行く現状がある。 中小企業は30歳未経験を採りにいく 中小企業は新卒を採りに行くことは難しい。今年の新入社員のうち、すでに「転職を検討している」と答えた人は4割。退職代行サービスには、入社1年目の依頼が殺到しているという。いわゆる勤続「0年退職」である。要するに、中小企業で新卒を採っても辞める。 ますます流動的になる若年者転職市場にて30歳前後の若手をつかまえたい。だいだいもう「現実」がわかってきている世代である。30歳前後を、昔の25歳前後とみなす。結婚した、子どもがいる、予定がある程度の若手が良い。 中小企業は30歳未経験の人を採用する戦略をたてる。30歳未経験でもそれなりの初任給が提示できるようにする。30歳でも経験がないからといって、新卒初任給程度を提示している会社である。日本にはまだまだ35歳くらいまでは確実に年齢相場があるのでこれではいけない。 求人票には必ず30歳未経験のモデル初任給を記載する。一番いけないのは、総額22万円~38万円等のわけのわからない記載である。たとえば、子どもがいる場合は以下のような感じだ。 <30歳 男性 未経験 配偶者あり 子ども1人>基本給 236,000円家族手当 10,000円(子ども手当)営業手当 35,200円(20時間分の残業代)合計 281,200円※経験によっては総額30万円以上で相談に応じます。又は、●●業界にて経験を5年以上有する場合は、初年度は前職年収を保証します。 既存の若手社員賃金をあげておく 大切なことは採用競争力を高めるために、新入社員と既存社員の逆転減少を回避することである。そのためには、徐々にかつ確実に、既存の若手社員の賃金を底上げしておく必要がある。これを確実に行っておかないと、もう若手は採れない。そして、この賃金アップに耐えられない会社はもう若手が採れず、60代・70代のジジババばかりになり、会社は衰退の一途をたどることになる。 人が採れない中小企業にとっては、30歳を第二新卒的に考え、競争力のある「30歳 未経験」のモデル初任給を提示する社内整備をすることである。 募集・採用 評価・給与