ものごとはすべて「やりよう」

ものごとはやりよう

ものごとはすべて「やりよう」私が最も好きなフレーズです。

中小企業のコンサルタント業をやっていると、有り難いことにさまざまな企業様の貴重な実話を得ることができます。私のクライアントは、年商20億円から80億円くらいの会社が中心です。この層では、なんだかんだいって儲かっている中小企業がたくさんあります。そのような会社はわざわざ、「ウチは儲かっています」「ウチはうまくいっています」とは言わないんです。本やセミナー、巷の情報・常識とは全く異なる事実が散見されます。つくづく、「なるほど~、ものごとはやりようだなー」と感心させられることが多いのです。

たとえば、

■絶対に儲からないだろうとみんなが思う業種業態でこっそり儲けている。

■受注の変動が激しい業種業態なのに、安定的な売上を築いている。

■3Kで人出不足のはずが、人には全く困っていない。

■休みがとれず、長時間労働が常識な業種業態なのに、年間休日120日・36協定遵守。

そうです。ものごとはすべて「やりよう」、商売は絶対に「やりよう」なのです。

手っ取り早い、わかりやすいノウハウほど役立ちません

このように上手にやっておられる企業様の特徴として、比較的、長い期間をかけて、やり続けて、マネされにくい(外から見るとわかりづらい)差別化のポイントを築いておられます。また、マサカの坂で企業存続のピンチにも遭遇されていることも共通しています。歴史的・偶然的な要素も多分にありますが、経営者が、捨てるものは捨てて、その戦略を選びとり、変人と言われながらも信念をもってやり続けた結果なのです。

逆に言えば、いろんな手っ取り早い良さに飛びついて、会社が益々ポンコツになっていく事例も多いです。

■ 有名なコンサルタント会社をつれてきて、流行りの?・・・を導入した。

■ ◯◯のフランチャイズビジネスに参入して・・・した。

■ 成功している会社の企業見学会に参加して、良い部分を取り入れて・・・した。

■ M&Aで会社を買収して・・・した。

■ とりあえず人事評価表を変えて、HRテックのシステムを入れて・・・した。

つまり、いろんなコンサルタント・セミナー会社・金融機関が提供する、手っ取り早いノウハウに飛びつく傾向のある会社はうまくいっていません。「残念だな」と思うことも多いのです。

コツコツ仕事の筋肉をつけること重要

原材料が上がり、電気代が上がり、労務コストが上がり、商品力に陰りがでてきている、・・付け焼き刃の対応では無理だなと感じます。

経済合理性を重視して、正しい戦略・方針を打ち立て、本質的な取り組みに着手し、時間を味方につけて、レンガ職人のようにコツコツ積み上げるしかありません。そうすると、仕事の筋肉がついて、経営が強くなり、ものごとはやりようだ、と言えるようになるのかもしれません。

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