国民年金被保険者の種別と65歳以上の被保険者資格について 2024 9/13 給与計算実務ブログ 2024年9月13日 国民年金保険では、加入者が3種類に分かれています。 ①第1号被保険者日本に住んでいる20歳以上60歳未満の自営業者、農業者、学生および無職の方とその配偶者の方(厚生年金保険や共済組合等に加入しておらず、第3号被保険者でない方) ②第2号被保険者厚生年金保険や共済組合等に加入している会社員や公務員の方(=厚生年金被保険者)。ただし、65歳以上の老齢年金などを受ける権利を有している方は除きます。 ③第3号被保険者第2号被保険者に扶養されている配偶者で、原則として年収が130万円未満の20歳以上60歳未満の方(年収130万円未満であっても、厚生年金保険の加入要件(※特定適用事業所勤務の短時間労働者含む)にあてはまる方は、厚生年金保険および健康保険に加入することになるため、第3号被保険者には該当しません。) 上記定義により、第2号被保険者が65歳以上となり老齢年金の受給権を取得された場合、その方は第2号被保険者ではなくなります。よって、その方に扶養されていた第3号被保険者は60歳未満であっても第1号被保険者となり、60歳になるまで国民年金保険料を納付しなければなりません。(ご自身で市町村へ第1号被保険者への種別変更届の提出が必要です。提出しなければ「国民年金加入のご案内」が送られてきます。) また、65歳以上の老齢年金受給者もしくは老齢年金受給権がおありの方でも、70歳までは厚生年金保険に加入し保険料を支払わなければなりません。厚生年金被保険者ではありますが、第2号被保険者ではありません(老齢年金受給権を有していない方は引き続き第2号被保険者となります)。60歳~70歳までの厚生年金被保険者や70歳以降勤務される方(厚生年金保険加入基準を満たす方)は、在職老齢年金の仕組みにより、報酬・賞与・年金との調整で年金額が一部支給停止になることがあります。 給与計算実務では、70歳に到達した日(誕生日の前日)の属する月の分から厚生年金保険料の徴収が不要となります。また、70歳以降も同じ会社で引き続き勤務される方で報酬額に変更がない場合のみ、厚生年金保険の手続きは不要です。健康保険は引き続き75歳まで加入します。上記に該当しない場合(70歳から再雇用されて標準報酬月額相当額が変わった場合など)は「70歳以上被用者該当届」の提出が必要になります。 給与計算実務ブログ