中小企業の社員は8割女性でちょうどいい?

「先生、来年の大卒が10名採れました。でも、8人が女性なんです・・」、この会社、交代制で昼夜設備を稼働させ、自動車の部品を作っている中小企業だ。

「面接で気がついたら女性ばかりになっています。これではいけないと思い、男性の候補者に下駄を履かせて採用しています。」、この会社は大卒を毎年20名ほど採用する中堅商社だ。

中小企業にやってくる社員の質は女性と男性では女性のほうが圧倒的に優秀である。男性で優秀なのは大手企業や有名企業にとられるのだろう。だから、女性を積極的に活用することなくして、中小企業に存続の余地はない。

そのためには何が必要か?

1 労働時間が短い(少なくとも長時間労働を前提とした事業モデルではない)

 原則定時で退社できる、例外的に残業がある程度の労働実態が望ましい。

2 女性の管理職等のロールモデルの存在

 結婚・妊娠・出産等を経て、管理職となっている女性が一人でもいることが望ましい。

3 柔軟な勤務体制

 フレックスタイム制・在宅勤務制・時短・時間単位有給制度など柔軟な勤務体制であることが望ましい。

4 短時間正社員制度・職務限定正社員制度(限定正社員制度)

 もう従来のパートタイマーを「パート」として雇用するコストメリットがなくなってきた。最低賃金の全国平均が1000円になるといわれ、そうするといわゆるパートの時間給が1200円の時代がすぐそこにきている。時間給1200円はフルタイムで働くと大卒初任給である。だから、その時間給に見合うような雇用体制を設け、「短時間正社員」として労働生産性を高めざるを得ない。

5  職場環境の改善

現在、男性ばかりの職場で男性の発想で構築された職場であれば、プロジェクト的に女性が子供を産み育て、働き続けるための職場づくりを女性社員から発案・提言させる。たとえば、更衣室、休憩室、暑い寒い、きれい汚い、いろいろある。

6 何でも言える職場づくり

上記プロジェクトは従来の誰かの発言量が多い、男性的・オッサン型ではなく、「何でも話せる、自由闊達な雰囲気」「全員が均等に発言する仕組み」等が求められる。これは今後の女性活躍を促進する組織づくりでも同様だ。

私は男性ばかりの職場で女性の割合が増え、彼女らが活躍することで業績が下がった会社は未だ知らない。もう一歩踏み込んで女性を活躍促進の一手を打つべきときが来ている。優秀な女性を定着させ、その活力を引き出すことが中小企業の「儲かる秘訣」なのだ。

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